単体規定 総則

特殊建築物と法別表第1

建築物の用途の中で、特殊建築物に分類される建築物があります。

また、特殊建築物である程度の規模になるとたくさんの規定の適用を受けるようになります。

この記事では、下記の内容について解説します。

はてな

特殊建築物とは?

法別表第1の特殊建築物とは?

特殊建築物と関連する規定は?

 

概要

特殊建築物は、下記のような特殊性がある建築物のことをいいます。

 

特殊建築物とは

  • 不特定多数の人が利用
  • 火災発生の可能性が高い
  • 周囲に及ぼす影響が大きい

 

法文等で定義づけされている特殊建築物を下記にまとめました。

参考

法第2条第2号

学校(専修学校及び各種学校を含む。以下同様とする。)、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場

法別表第1

  • 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
  • 病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る。)、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎
  • 学校、体育館
  • 百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場
  • 倉庫
  • 自動車車庫、自動車修理工場

児童福祉施設等

児童福祉施設(幼保連携型認定こども園を除く。)、助産所、身体障害者社会参加支援施設(補装具製作施設及び視聴覚障害者情報提供施設を除く。)、保護施設(医療保護施設を除く。)、婦人保護施設、老人福祉施設、有料老人ホーム、母子保健施設、障害者支援施設、地域活動支援センター、福祉ホーム又は障害福祉サービス事業(生活介護、自立訓練、就労移行支援又は就労継続支援を行う事業

と定義されています。

 

これから解説します。

解説

特殊建築物は、下記のような特殊性がある建築物のことをいいます。

 

特殊建築物とは

  • 不特定多数の人が利用
  • 火災発生の可能性が高い
  • 周囲に及ぼす影響が大きい

など、用途の特殊性がある建築物です。

 

特殊建築物の種類

法第2条第2号、法別表第1、令第115条などで特殊建築物が定義されています。

条文

参考

法第2条第2号(特殊建築物)

学校(専修学校及び各種学校を含む。以下同様とする。)、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場その他これらに類する用途に供する建築物をいう。

法別表第1

(い)
(ろ)
(は)
(に)
用途
(い)欄の用途に供する階
(い)欄の用途に供する部分((一)項の場合にあつては客席、(二)項及び(四)項の場合にあつては二階、(五)項の場合にあつては三階以上の部分に限り、かつ、病院及び診療所についてはその部分に患者の収容施設がある場合に限る。)の床面積の合計
(い)欄の用途に供する部分の床面積の合計
(一)
劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場その他これらに類するもので政令で定めるもの
3階以上の階
200㎡(屋外観覧席にあつては、1000㎡)以上
(二)
病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る。)、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎その他これらに類するもので政令で定めるもの
3階以上の階
300㎡以上
(三)
学校、体育館その他これらに類するもので政令で定めるもの
3階以上の階
2000㎡以上
(四)
百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場その他これらに類するもので政令で定めるもの
3階以上の階
500㎡以上
(五)
倉庫その他これに類するもので政令で定めるもの
200㎡以上
1500㎡以上
(六)
自動車車庫、自動車修理工場その他これらに類するもので政令で定めるもの
3階以上の階
150㎡以上

令第115条の3(耐火建築物等としなければならない特殊建築物)

法別表第一(い)欄の(二)項から(四)項まで及び(六)項(法第87条第3項において法第27条の規定を準用する場合を含む。)に掲げる用途に類するもので政令で定めるものは、それぞれ次の各号に掲げるものとする。

一 (二)項の用途に類するもの 児童福祉施設等(幼保連携型認定こども園を含む。以下同じ。)

二 (三)項の用途に類するもの 博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場又はスポーツの練習場

三 (四)項の用途に類するもの 公衆浴場、待合、料理店、飲食店又は物品販売業を営む店舗(床面積が十平方メートル以内のものを除く。)

四 (六)項の用途に類するもの 映画スタジオ又はテレビスタジオ

 

児童福祉施設等

令第115条第1項第1号の児童福祉施設等は、令第19条に規定されています。

児童福祉施設等

令第19条

 法第28条第1項(法第87条第3項において準用する場合を含む。以下この条及び次条において同じ。)の政令で定める建築物は、児童福祉施設(幼保連携型認定こども園を除く。)、助産所、身体障害者社会参加支援施設(補装具製作施設及び視聴覚障害者情報提供施設を除く。)、保護施設(医療保護施設を除く。)、婦人保護施設、老人福祉施設、有料老人ホーム、母子保健施設、障害者支援施設、地域活動支援センター、福祉ホーム又は障害福祉サービス事業(生活介護、自立訓練、就労移行支援又は就労継続支援を行う事業に限る。)の用に供する施設(以下「児童福祉施設等」という。)とする。

以上のように定義されています。

 

特殊建築物ではないもの

  • 住宅
  • 事務所、銀行
  • 庁舎
  • 神社、寺院、教会

銀行や庁舎は不特定多数の人が使用する建築物ですが、特殊建築物ではありません。

また、バリアフリー法の令第5条の特別特定建築物には該当しますので、ご注意ください。

 

法別表第1に該当しない特殊建築物(工場)

工場は、法別表第1に該当しません。

よって、200㎡超える工場を建築する場合、法第6条第1項1号ではなく(木造以外は)3号となります。

また、200㎡を超える工場に用途変更する場合、用途変更の手続きは不要です。

特殊建築物に関連する規定

関連する規定の主なものを紹介します。

関連

  • 確認申請(法第6条第1項第1号)
  • 報告、検査等(法第12条)
  • 耐火建築物等としなければならない特殊建築物(法第27条)
  • 避難及び消火(法第35条)
  • 内装制限(法第35条の2)
  • 卸売市場等の位置(法第51条)
  • 用途変更(法第87条)
  • 安全計画の届出(法第90条の3)

 

特殊建築物は、いろいろな規定を受けるようになるので、設計する際は気を付けてください。

 

まとめ

この記事では、下記の内容について解説しました。

 

はてな

特殊建築物とは?

法別表第1の特殊建築物とは?

特殊建築物と関連する規定は?

 

最後にまとめます。

特殊建築物とは

  • 不特定多数の人が利用
  • 火災発生の可能性が高い
  • 周囲に及ぼす影響が大きい

特殊建築物とは、上記のような特殊性がある建築物です。

下記にまとめました。

参考

法第2条第2号

学校(専修学校及び各種学校を含む。以下同様とする。)、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場

法別表第1

  • 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
  • 病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る。)、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎
  • 学校、体育館
  • 百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場
  • 倉庫
  • 自動車車庫、自動車修理工場

児童福祉施設等

児童福祉施設(幼保連携型認定こども園を除く。)、助産所、身体障害者社会参加支援施設(補装具製作施設及び視聴覚障害者情報提供施設を除く。)、保護施設(医療保護施設を除く。)、婦人保護施設、老人福祉施設、有料老人ホーム、母子保健施設、障害者支援施設、地域活動支援センター、福祉ホーム又は障害福祉サービス事業(生活介護、自立訓練、就労移行支援又は就労継続支援を行う事業

と定義されています。

以上となります。

この記事を見ていただきありがとうございます。

日々の仕事のお役に立てればと思います。

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